ブログ第12話 猫にマタタビ‼
「なぜ、猫にマタタビを与えると喜ぶのか?」を科学的に説明するために科学者が時間を費やし、ある根拠を提示し、この疑問点の解決への糸口が開きました。
過去にある研究では、マタタビに含まれる「マタタビラクトン」という物質が関連すると報告がされていました。
しかし、なぜ猫がこのような行動を起こす詳細なメカニズムは不明のままでした。
以下は日本の研究者がこの謎に迫りメカニズムを解明したらしく、その研究論文からの引用です。
・マタタビの葉から精製された物質「ネペタラクトール」の発見。
・マタタビラクトンよりも強い作用を示すことがわかりマタタビの葉に含まれる量も10倍以上あると判明しました。
・科学的にネペクタラトールを合成し、実験したところ特定の行動を示す結果がでました。
・ネペタクラトールと似た構造を持つネプタラクトンを使用すると「蚊」に対する「忌避効果」が得られました。
※忌避効果(嫌がり、近づかなくなる効果)
マタタビからネペラクタトールを分離し、それが猫にある特定の行動をとらせることが判明されました。
ではなぜ、猫は特定の行動をとるのか?
ある仮説で、この物質は多幸感をもたらすμオピオイドを刺激すると予想し、その動きを調べるのにβエンドルフィンの動きを調べました。
βエンドルフィンは有意に上昇することがわかりました。またこの刺激に対する拮抗薬を投与すると、行動の消失も確認しました。
βエンドルフィンは脳内麻薬と呼ばれ、マラソンなどで長時間走り続けると高揚してくるいわゆるランナーズハイの原因ともいわれています。
ランナーズハイを経験したランナーはこの感覚が忘れられず、に繰り返して走るようになります。
猫もマタタビにより、同様の現象を引き起こしている可能性が高くなりました。
また蚊への忌避効果もあることより、蚊は従来様々な伝染病を媒介する運び屋として知られております。
デング熱、ジカウイルス、ウエストナイル熱、マラリアや日本脳炎ウイルスなどを運んでくることが知られています。
猫に感染する病気は少ないものの本能的に蚊を寄せ付けない方法を取っている可能性もあると考えられることがわかりました。
以上が猫のマタタビに対する行動をとる理由を解明した研究になります。
一見、解明することにメリットがなさそうですが、蚊を寄せ付けない成分であるのならば、動物用や人間用の蚊よけ商品への開発につながる可能性はあるんだなと
思いました。
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